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記者コラム

体罰による自殺問題

 大阪のバスケットボールの名門高校で、体罰による生徒の自殺が大きな問題となっている。文部科学省は全国の調査に乗り出すことを決めた。「行き過ぎた指導」とはどんな実態なのか、広く公表してほしいものだ◆いわゆる“体育会系”で片付いていたコーチと部員、先輩と後輩の関係も、時代とともにナンセンスなものとなっている。しかし、当の現場がついていっていないのが現状だ。しごきや過剰な特訓が当たり前ではないのだが、強くなるためのアイテムのような感覚が残っているのだろうか◆こうした行き過ぎに、勝利を求められる背景も大きい。監督やコーチとして勝てるチームを育てることが、学校や選手ばかりでなく、親からも要求される。プレッシャーの中で学校教育の枠を超えて勝利主義の世界がまかり通ってきた一面もあるという。監督と部員だけの問題ではない根深さも掘り起こすべきだ◆美幌町教委は、10日の校長会で平野教育長が「絶対にあってはならないとの再認識を指示した。言葉の暴力も含めてだ」と話す。部活動に励む子供たちに困惑がないことが一番。思う存分、部活動に頑張れる環境づくりこそが、学校やコーチたちの役割だ。     (本多)

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