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記者コラム

「巨人、大鵬、卵焼き」

 「巨人、大鵬、卵焼き」と称された昭和の大横綱、大鵬が亡くなった。お隣弟子屈町の出身。幕内32回の優勝は、いまだに破られぬ大記録である。通算872勝をあげ、横綱在位58場所は歴代3位。文字通り並ぶ者のいない昭和の大横綱だった。入幕から引退の昭和46年までの12年間、優勝しなかった年はなかった◆先輩横綱・柏戸との取組は、相撲ファンを大いに沸かせた。数々の名勝負を生み出した。柏鵬対決は横綱になってからは18勝9敗と大鵬が圧倒したが、千秋楽で優勝をかけた横綱同士の激突が相撲人気を盤石なものにしたものだという◆北海道出身の力士は、大鵬に続いて相撲界で活躍した、美幌町出身の北の富士も相撲人気を支えた。大鵬に学んだ強さだけではない「横綱」の気品を引き継いできた。ここ数年、相撲の世界は不祥事が相次いで、満員御礼の札のない日も目立つ。相撲離れを最も嘆いていたのは、大鵬だろうと察する◆記録だけではなく、大鵬の残した相撲道をしっかりと引き継いで、土俵の取組にたくさんの人の注目を集めてほしい。そして、久しく聞こえない北海道出身力士の活躍もそろそろ見たいものだ。“平成の大鵬”の出番はまだだろうか。   (本多)

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