記者コラム

2日の暴風雪

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 国道39号に車を走らせると、端野町付近で5~6台の車があった。片側2車線の道路が1車線だけ除雪されている。2日夜の暴風雪で事故を起こしたと思われる車両群が、無残な姿を残していた◆車に閉じ込められたまま、一夜を過ごす間に亡くなった人、近くに避難するために車から出て避難先にたどりつけなかった人。この暴風雪で亡くなった人は8人にも上った。西日本では1日に「春一番」のニュースが流れたが、オホーツク地方はそんな生やさしい風ではなかった◆暴風雪が運んだ混乱は3日も続いた。天候は朝から晴れて、前夜の大荒れがうそのような穏やかさ。ところが、道は吹きだまりの雪がふさぎ、なかなか開通できない主要路線が相次いだ。大空町は、ほぼ1日かけての国道復旧作業で夕方近くまで避難対応が続いたという◆地震や水害などとは縁遠いといわれるこの地方、災害のない町は住みやすさ満点だが、雪の被害は別。平成16年のドカ雪が思い出される混乱ぶりだった。特に雪への災害対策が必要だと実感した◆管内の道路は4日の朝になって開通した個所もあった。暴風雪が去って丸1日以上の除雪対応だった。これで今冬の猛威は終わってほしい。(本多)