記者コラム

一票の格差

 昨年12月の衆院選を巡る「1票の格差」問題で、東京、札幌の高裁が違憲判決をくだした。最大で2・43倍の格差は著しい不平等との判断だ。選挙自体の無効は棄却されたが、立法府につきつけられた司法判断を政治はどうするのか◆今回の衆院選訴訟は全国で16件。相次いで「違憲」判決がくだされると予想されている。前回衆院選を「違憲状態」とされてから1年9カ月余りを費やしても是正されなかったことに、立法府としての自浄作用が働いていないと批判の声もある◆1票の格差訴訟では、過去に最高裁判決で2回、違憲とされている。昭和51年と昭和60年。そのほか違憲状態の判決も3度にわたる。衆院選と1票の格差は常に問題視されてきた。法律をつくる国会に選ばれた議員が、この問題を解決できないはずはないのだが。さて、最高裁に3度目の違憲判決を出させるつもりだろうか◆「0増5減」。選挙前に与野党で合意した定数是正。それでは足りないとの声もあるものの、何よりも優先すべき事案であるはずだ。法律があっても守らないのでは、行政そのものの根幹が崩れる。優先したい政策は数多いだろうが、後回しのない解決を望みたい。  (本多)

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