記者コラム

WHO

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 「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達する」ことを目的するのがWHO(世界保健機関)だ。1948年の4月7日に設立した国連機関の1つ。医学博士で東京医科大学難病治療研究所所長も務めた中嶋宏さんが1988―1998年の10年間、事務局長を務めた◆そのWHOの役割の1つが感染症対策。最近、再びWHOの発言を聞く機会が増えてきた。中国で死者5人を含む14人の感染が世界を騒がせている。H7N9型といわれる鳥インフルエンザだ。4日に声明を発表したWHOは「新たな感染者が見つかる可能性が高い」と警告するものの、まだパンデミック(世界的大流行)には程遠いとの見解だ◆インフルエンザといえば、1918年のスペインかぜ、1956年のアジアかぜが有名で、最近では豚由来の新型インフルエンザに驚異を抱いた記憶が新しい。鳥インフルの感染経路が分からない以上、警戒は怠れない。しばらくは、関係する情報に関心を高めておきたい◆外敵から体を守るためには、うがいや手洗いの衛生対策はもちろん、免疫力を高めるために運動と食事と十分な睡眠が必要になる。冬のなまった体を早めに解消しておきたいものだ。     (本多)