記者コラム

周年行事

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 今年の美幌町の秋は周年行事のラッシュだった。美幌商工会議所は60周年、美幌高等職業訓練校は50周年、美幌町社会福祉協議会は法人化で40周年、そして美幌町青少年育成協議会が30周年の式典を先週末に終えた◆60年前というと昭和28年。まだ戦後の混乱が残り、高度経済成長へと向かう時期に美幌商工会議所が設立した。そして10年後には事業内訓練の場として職業訓練のニーズを担う職訓校が技術者を育てた。日本が世界に誇れるモノ作り文化のスタートだ◆美幌町社協が法人化した時代は、福祉のニーズが多様化する時代でもあった。高齢化時代への入り口ともいえる時期に行政だけでは担い切れない福祉のすき間を埋めた。育成協の30年は、まさに美幌っ子たちを見守り育てる役割だった◆経済界は消費者あっての活性化であり、技術者も同様。ボランティアは町民参加の結集だとすれば、いずれの周年事業も町民の支えがあっての歴史ともいえそうだ。そしてその歴史は、さらに10年、20年と刻まれていくことになる。次代を担う“後継者”の育成が、それらの歴史を支える課題になってくる。まず人材を育てた先達。最も大きく、今に生きる功績だったといえるだろう。 (本多)