記者コラム

シシャモ

 つい先日秋になったと思いきや、もう晩秋から初冬を迎えている。朝晩のストーブは欠かせなくなり、車は冬タイヤを装着、スキー場ではリフト搬器が取り付けられ、年末年始の準備を始める家庭も見られ、師走ならではの光景が目立ってきた◆何かと忙しいこの時期だが、食べ物のおいしい時期でもある。サンマや秋サケなどの海産物をはじめ農産物や果物など食欲を満たしてくれる旬の味覚がいっぱい。中でもこの時期は産卵期のシシャモが格別な味だ。シシャモは漢字で書くと「柳葉魚」。これは昔、凶作のため食べる物のなかった人々をうれいた神様が、柳の葉を魚に変えて与え、このお陰で人々は飢えをしのいだという言い伝えがある。まさにシシャモは神様からの贈り物といえる◆そんなありがたいシシャモ。特に卵の詰まった産卵前の雌を塩焼きにして、大根おろしと一緒に頭からかぶりつく。ちょっと苦味のある頭と香ばしい身を味わいながら、きゅっとお酒を流し込む。その瞬間の喜びは言葉に言い表せないほど。神様の恵みに感謝だ◆魚にはさまざまな漢字が当て字として使われている。それらの意味を考えながら味わうのも結構おつなものではないだろうか。 (中村)

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