記者コラム

投票率の低下

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 橋下徹大阪市長が「都構想」をかけて挑んだ出直し選挙。23日の投開票で、投票率は過去最低の23・59%だった。橋下市長は再選されたが、果たして「信任」となるのか、それとも大阪市民が「ノー」をつきつけたのか、与野党の舌戦は静かだった選挙戦よりも熱くなっている◆市議会で過半数のない橋下与党の大阪維新の会だけに、橋下市長が「思い」を遂げるには、野党の協力なしでは進まない。反対のある協議会メンバーを入れ替えるという強引な手法では、いずれ行き詰まる。6万票を超える白票や無効票の意味するものは何か。まずは大阪市民との対話の中から活路を見いだすしかない◆23日は、もう1つの投開票があった。北見市議会議員選挙だ。定数28に33人が立候補して議席を争った。投票率は53・73%。こちらも前回より10ポイント近く下回った。桜田市長を支える与党系議員が半数を維持したものの、微妙なバランスの市政運営は変わらない。市庁舎建設の混迷は落ち着いたものの、市長と市議会の関係がどう変化するか、新たな任期に注目している◆投票率の低下は有権者の政治離れであり、まちづくりにマイナス。大阪や北見市議会だけではない課題だ。   (本多)