記者コラム

光に隠れた影

 先日、親類の葬儀で石狩を訪れた。みなさんご存知だと思うが、今は丸瀬布で高速道路に乗るとそのまま札幌まで行ける。以前は浮島インターで一度国道に降りる必要があり、石北峠を通った場合とどちらが早いか毎回悩んだものだったが、終点まで信号もなく、歩行者もいない道路は快適な走りだった◆一連の葬儀、法要を終え、当家にあいさつを済ませ帰路についたが、帰りは上川辺りから国道に降りて石北峠を走ることにした。10年以上ぶりに上川の大きなドライブインに寄ったのだが、駐車場周辺にあった飲食店舗が姿を消し、メーンの建物の食堂も昼過ぎで営業を終えていた。お土産屋さんも客の姿はほとんどなく、以前の活気がまるで感じられなかった。観光シーズンではないので仕方がないのかもしれないが、高速道路がつながり便利さが向上した反動が見えたような気がした◆高速道路の延長や新幹線の開通など交通網の発達は周辺自治体に大きな経済効果という光を生む。しかし光があれば便利さのあおりを食う影があるもの。地方創世、地方経済を考えるのであれば光に隠れた影にこそ知恵を絞るべきと考える。 (中村)

追加情報