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記者コラム

映画「ペコロスの母に会いに行く」

 映画「ペコロスの母に会いに行く」を見てきた。びほろ折り梅の会の自主上映会だ。認知症の母を介護する長崎の漫画家の実話が漫画になり映画になった。9割がお笑いで1割がシリアス。でも涙腺が十分に緩んだ◆「母ちゃん」の昔の生活が回想シーンで繰り返される。楽しかった思い出やたくさんの苦労を乗り越えた。乗り越えた分だけ幸せになったのだろう。認知症って、捨てられない思い出、忘れたくない思いでが胸の奥にいっぱいになった時、発症する病気なのかな、そう思った。それならば決して不幸な病気ではないはずだ◆自分には、たくさんの思い出や乗り越えなければならない苦労があっただろうか。逆に将来、認知症にならなかったとして幸せといえるのだろうか。映画を見ながら自問したが、結論は出なかった。でも認知症の「母ちゃん」の姿は幸せそうに見えた◆認知症なんて外野が使う言葉だ。本人にとっては少し時間が緩やかに止まっただけなんだろう。介護する側もちょっと立ち止まって、ペースを合わせればいいのかな。上映時間では考えもまとまらない。ゆっくりと考えてみることにしよう。     (本多)

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