記者コラム

忘年会

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 観楓会が一段落したと思ったら、もう忘年会シーズンがやって来る。気の早いところは今月末にも予定が入る。会社や気の合うグループ、核家族化で減った家族でも予定があるだろうか。くれぐれも暴飲暴食で忙しい年末のダウンだけは避けたいものだ◆忘年会は、特に東アジアに見られる風習で韓国や中国でも似たような行事がある。いずれも1年の慰労のための宴だ。日本は室町時代の皇族の連歌会が“としわすれ”の始まりともいわれるが、現在のような忘年会になったのは明治に入ってからで比較的新しい◆さて、ここが書き入れ時と誘客を図る飲食店街。ちょっと誤算なのが解散総選挙だ。選挙運動で自粛気味になるのではないかと心配するお店もある。今はスピーカーの賑やかさよりも酔客の賑やかさを求めているだけに、客足を選挙にとられてはやるせない◆江戸時代の忘年会は、特権階級が1年の憂さを晴らすための宴だったという。忘年会シーズン後半は、選挙結果も出ているころ。政党の関係者にとって、にこやかに遅れた忘年会になるのか、憂さ晴らしのお酒になるのか。突然の衆院選の結果も楽しみではある。  (本多)