記者コラム

選挙

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 衆議院が解散し、選挙ムードが高まるかと思えば、意外に静かだ。公示になって熱を帯びるのか、それとも有権者が冷めているのか、投票率が気がかりだ◆今回で47回目の衆院選となる。過去に任期満了に伴う衆院選はたった5回しかない。あとはすべて任期をのこしての解散である。しかも、戦後の任期満了は1976年の第34回の三木内閣のみ。衆議院議員にとって、任期を全うするのは、なかなか難しい世界といえそうだ◆さて、年の瀬の12月の選挙も何かと批判が多いが、意外と12月の投票日は多い。前回の2012年野田内閣、第37回の中曽根内閣、第32回の佐藤内閣から第33回の田中内閣を経て第34回の三木内閣までは3期続けて12月の選挙だった◆気がかりな投票率。前回の野田内閣の解散では過去最低の59・32%だった。50%台はこれを含めて3回。1996年の橋本内閣の59・65%、2003年小泉内閣の59・86%だ。1890年の第1回衆院選の93・91%からみると、半分近くになった。国の舵取りを担う代議士を選ぶ選挙なだけに、有権者も関心を持って「清き1票」を投じてもらいたいと願う。     (本多)