記者コラム

野鳥

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 スズメやカラスなど普段よく見かける鳥の姿形はすぐに思い浮かべられるが、シジュウカラやキレンジャクなどの野鳥は、テレビや写真、あるいは双眼鏡を通して見たことはあっても、「どんな鳥か」と問われ瞬時に答えられる人はどれほどいるだろう◆そんな野鳥を間近で見られる展示会が今月25日まで、美幌町図書館で開かれている。美幌博物館が所蔵するはく製を展示した「ボクたちの町にくらす野鳥」移動展だ。キジバトやツグミ、アカゲラなど博物館所蔵のはく製16体を展示。どれも市街地でよく見かける野鳥ばかりだ◆美幌町内には市街地をはじめ山林や水辺などで164種の野鳥が確認されている。以前、学芸員の方に野鳥の一覧表を見せてもらったことがあるが、初めて名前を知った野鳥がほとんどだった。いかに我々の目に触れず生息できる環境が整っているかが分かる◆これほどの野鳥が生息するということは、自然豊かでエサとなる昆虫や小動物、木の実などが多い証拠。便利な世の中、人が暮らしやすいまちにすることも大切だが、いつまでも野鳥が暮らせる自然環境を守ることも人間の役目だと考える。   (中村)