記者コラム

30数年ぶりの再会

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 先日、美幌町内のある会合で30数年ぶりに中学時代の恩師に再会した。会場でいきなり名前を呼ばれ振り向くと、3年間担任だった先生が目の前にいた。聞くともう80歳になられたとか◆数々の武勇伝を持つ(実際目の当たりにした)以前の迫力は消え、穏やかな紳士がそこにいた。卒業以来なのに顔を覚えていてくれたことに驚きとうれしさがこみ上げた◆当時の先生は口より先に手が出るタイプで、自分を含め何人もの級友がビンタされた思い出がある。ほかのクラスからは同情の声もあったが、本人たちは意外と気にしていなかった◆黒板消しを教室のドアに挟み、先生の頭の上に落とすという古典的なイタズラをする生徒もいたが、先生は笑ってゆるしてくれた。意外とイタズラやユーモアが好きな先生だった◆友達感覚の生徒らは「三尺下がって師の影を踏まず」という気持ちはたぶん持っていなかったが、今でも友人に会うと中学時代の楽しい思い出話に花が咲く◆卒業以来、ふる里とは別のまちでの再会に人の縁を感じる。いくつになっても自分にとって先生は中学時代の恩師。これからもお元気でいてください。     (中村)