記者コラム

いよいよ夏本番

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 最高気温が30度を超える真夏日を記録するなど、美幌町もいよいよ夏本番を迎えている。涼を求めて噴水などの水辺には幼児を連れた家族連れが見られ、アイスやかき氷で暑さをしのぐ若者の姿も多く見られる◆涼しさを感じられるものは人によってさまざま。そんな中で伝統的な日本の夏の風物詩の1つに怪談がある。くしくも次の日曜日は幽霊の日でもある◆日本の三大怪談といえば「四谷怪談」「皿屋敷」「牡丹燈籠」。このうち「四谷怪談」は元禄時代に江戸のまちで実際に起こった事件がモデル。1825年(文政8年)の7月26日、江戸の中村座で「東海道四谷怪談」が初演を迎えたことからこの日を幽霊の日と定めたという◆心霊写真や心霊現象を扱ったテレビ番組は多いが、ただ視聴者を驚かせたり、怖がらせるだけのものが多いように感じる。しかし怪談はその時代背景や上下(主従)関係、さらに人間の持つ情念や愛憎などを複雑に絡ませて創作されている◆暑気払いに海や山、ビールやかき氷もいいが、今年はひとつ、日本伝統の怪談を背筋を凍らせながらじっくり鑑賞してみてはいかがか。   (中村)