記者コラム

70年目の終戦の日

 70年目の終戦の日が近づく。15日、少なくなった戦争経験者たちは、何を思うのか。戦争を知らない我われ世代は、何をすべきなのか。戦争の悲惨さを聞いてきた今の世代が、次の世代に伝えるのは体験のない戦争ではなく、享受してきた平和の尊さであろうと思う◆裕福な生活ではなかったとはいえ、戦争の爪あとを知らない我われ50代である。高度成長期に浮かれて、強い日本を見てきた世代にとって、当たり前の平和があった。戦争は、テレビの記録、映画のストーリーで知った。ほんの少しの知識が自分の戦争のすべてだ◆戦争経験者は少なくなった。語られていない戦争の歴史を胸に秘めたままで生涯を閉じた人も多いだろう。戦後70年、日本の歴史のわずかな一部だが、終戦の歴史はまだまだ続きがある。多くの犠牲の上にある平和を、しっかりと守っていくことこそが今の世代の役目だろう◆安保関連法案の反対集会で耳にした言葉が印象に残った。「教科書で習っただけの戦争」。もう、我われ世代が子供たちに伝えられる「戦争」はない。だからこそ記録ではなく「記憶」を残していく大切さが求められる。     (本多)

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