記者コラム

カブトムシやクワガタ

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 カブトムシやクワガタはいつの時代も男の子に大人気の昆虫だ。小学生のころは夏休みになると自宅近くの林に探しに行った。生息していそうな木を見つけて揺らすと、数十匹のクワガタが頭の上から降り注ぎ大興奮したのを思い出す◆捕まえたクワガタは飼育ケースに土やおがくず、朽木などを入れて飼うのだが、夏が終わるころには全滅してしまう。飼育方法の難しさを毎年感じていた◆当時、北海道にはクワガタしか生息しておらず、本州のカブトムシを見かけるのは地元の祭りの夜店だった。友人同士でもカブトムシ派とクワガタ派に分かれ、互いの特徴を自慢し合っていたものだ◆最近はカブトムシが道内全域に分布している。その理由は「本州の資材に紛れ込んできた」「養殖場から逃げた」など諸説ある。子供たちにとってはカブトムシが身近になりうれしいだろうが、カブトムシは国内外来種。エサの樹液をクワガタなどと奪い合うため、北海道固有の昆虫への影響を懸念する声もある◆生態系を崩す恐れのある外来種対策は近々の課題。とはいえ人気者のカブトムシをどう扱ったらよいのか、難しい課題といえる。  (中村)