記者コラム

「ネット依存」

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 ソーシャルメディアの進展やスマートフォンの急速な普及により利便性が向上する一方、インターネットの長時間利用により生活に悪影響が出る、いわゆる「ネット依存」と呼ばれる事例が問題とされている◆あるアンケートによると中高生のネット使用は「1日3時間以上」が3割を超え、中には「寝る時以外はほとんどスマホを見ている」、「ゲームを含めると1日20時間」と答えた高校生もいた◆長時間インターネットを利用しても眠気を感じず「気がついたら朝だった」というパターンが多いという。総務省によると高校生の約6割がネット依存傾向という調査結果もある◆技術の発達による機器の急激な進化は、利便性向上とともに「ネット依存」という負の要素も持ち合わせ、今後ますます社会問題化する可能性が高い◆先日、美幌町でスマホや携帯電話の安全教室が開かれ、インストラクターが長時間利用がもたらす影響を紹介。「使いすぎに気をつけろという大人がスマホを手放せないのでは説得力がない」と指摘した。子供たちに節度ある利用を促すには家庭、社会全体がネット依存にどう対処するかを考える必要がある。(中村)