記者コラム

臨時国会

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 臨時国会が始まっても、懸案の法案の解決が見えない。赤字国債発行法案が通らないので、国が国債を発行できないために、地方に配分される普通交付税が入らない。それでなくても財政の厳しい地方にとってアテが外れては年末の 資金繰り に頭を痛める◆美幌町の場合、普通交付税の4回目の入金が例年なら2日だった。9億円余りの歳入だ。しかし、揺れる政局は地方財政に目が向いていないのが現状。結局、借金でしのいでくれという有り様では、国への信頼度が低下するばかりだ◆地方交付税の原資は、所得税、酒税、法人税、消費税などの一部。美幌町の財政当局は「国に預けているだけで、国は支払う当然の義務がある」と強い口調。まして、消費税増税をうたう政権が集めた税金を配分できないようでは心許ない◆美幌町は、満期を迎える基金を運用する。それでも一般会計から利息の支払いが生じる。配分が長引くほどに、その利息が膨らんでくる。最も支出の多い年末にかけての事態だから、一層気がかりだ。政争で配分が滞ることに土谷町長も憤る。ただ、正常化=解散総選挙では、また政治空白の影響が出るのではと新たな心配も抱える。      (本多)