記者コラム

2016.04.26  衆院補選

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今年7月の参議院議員選挙を前に、注目の2つの衆院補選が24日に投開票された。与野党の対決となった北海道5区は接戦を自民党が勝利し、自民が候補擁立を断念した京都3区は民進党が圧勝した。さて、この選挙結果が、“夏の陣”にどう影響するのか◆熊本地震でその芽が消えたとされる衆参同日選挙。過去2回の同日選挙は、いずれも与党自民党の圧勝だった。1980年の大平内閣は「ハプニング解散」と呼ばれ、大平首相の選挙中の急死もあったが284議席、1986年の中曽根内閣は「死んだふり解散」で初の300議席を獲得した◆10%への消費税増税を再度先送りすれば、アベノミクスの成果の再検証が必要だとの声も高まる。財政再建の先送りにもなれば、野党の攻勢は強まる。北海道5区の接戦は、野党の共闘で戦える自信につながった。与野党ともに、このタイミングをどう見るか。政局はがぜん、つかめぬ空気だ◆熊本地震の復興への補正予算を早急に成立させることに与野党の異論はないはずだ。政局は動くのか。18歳の有権者はこの選挙で何を感じたのか。参院選に向けた動きから目が離せない。(本多)