記者コラム

2016.06.04 缶詰が先?

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 「鶏が先か、卵が先か」ではないが、ネット上で「缶詰と缶切り、どちらの発明が先か」という疑問の投稿を見た。投稿者は「普通に考えて缶詰では」「いや、缶切りがないのに缶詰を作るか?」「でも缶詰がないのにどうやって缶切りを思いつくんだ?」「…同時か?」と自問自答していた◆結局、缶詰は1810年にイギリスで軍用の保存食として発明され、48年後の1858年にアメリカで缶切りが発明されたという。缶切りがない時代はナイフや拳銃を使って缶を壊していたが、中身が飛び散るケースが多く、缶切りの登場は画期的だったことだろう◆今では指をひっかけて開けるプルトップタイプが増え、缶切りの需要は激減。先日のテレビ番組では、10代の若者に缶切りを見せたところ、大半が使い方を知らなかった。缶切りを使ってきた世代としてはジェネレーションギャップを感じさせられた◆今回の話題は、先日小欄で取り上げた防災グッズに入れる食料で、缶詰が筆頭格という理由で思いついた。缶詰と缶切りのように「どちらが先?」の疑問を抱くものはまだあるはず。探して調べてみるのも面白いのでは。
(中村)