記者コラム

2016.06.18 二刀流

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 子供のころ、周りには野球少年が多く、自分も小学6年生までは野球少年団に所属していた。当時は今のようにサッカーやミニバスケットがそれほど盛んではなかったこと、さらに野球漫画全盛期だったことが要因だと思われる◆野球漫画家の水島新司さんの作品に夢中になった人も多いのでは。「ドカベン」や「あぶさん」「野球狂の詩」など数ある水島作品の中でも「球道くん」の主人公、中西球道という投手が日本ハムファイターズの大谷翔平選手とだぶる◆漫画の中の中西球道も大谷選手と同じ右投げ左打ちの二刀流。160㌔の剛速球を投げ、4番打者としてホームランを放つ絵にかいたような「エースで4番」だ◆先日、札幌ドームでの阪神戦で日本最速タイの球速163㌔を連発し、さらにクリーンナップを打つ大谷選手の姿は、子供のころに見た漫画の主人公が目の前に現れたような感覚にさせてくれる◆プロ野球の交流戦もあとわずか。その後は再び首位のソフトバンクを追う展開が待っている。ファイターズの巻き返しを願うとともに、いつか札幌ドームに行って剛腕、豪打の二刀流を生で見たいと思っている。
(中村)