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記者コラム

2016.05.31 防災用品点検の日

 4月14日に発生した熊本地震は18万4千人余の住民が避難し、発生から1カ月以上たった今も約1万人が避難所生活を送っている。窮屈、不便、不安を覚える被災者にとってどれほどストレスのある毎日を送っているかは推して知るべしだ。1日も早い復旧・復興を願っている◆災害が発生するたびに叫ばれるのが防災対策だが、災害報道番組のコメンテーターなどで知られる防災システム研究所の山村武彦所長は、日本人は災害に鈍感で防災対策への意識が低いと提言している◆山村所長によると「防災対策の基準やマニュアルがない」「資金がかかるという先入観」「直接被害がないと実感が沸かず、対策への目的意識が薄い」と指摘する。阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災など近年、日本では大災害が頻繁に発生しているが、多いがゆえに人々に災害に対して変な慣れが生じ、鈍感になっているという◆あす6月1日はその山村さんが提唱した防災用品点検の日。対岸の火事と思っていた災害がいつ自らに降りかかるとも限らない。改めて家の押し入れや職場の隅に眠る防災グッズなどを点検してみてほしい。
(中村)

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