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記者コラム

笹子トンネル事故

 山梨県の中央自動車・笹子トンネルで起きた天井板の崩落事故。巻き込まれた9人が死亡する大事故になったが、天井板を固定するボルトの老朽化が原因に挙げられている。目視による点検だったことにも驚かされる。峠に挟まれる道東と道央を結ぶ路線にはトンネルも多く、少しでも早い総点検と修繕が求められる◆すでに解体されたが、北見市の庁舎は建て替え議論が宙に浮いた状態が続いて、しばらく維持補修も“凍結”されていた。壁材が劣化ではがれ落ち、駐車中の車に当たる危険性があるため、駐車スペースの多くを制限していた。建て替えるのだから維持費にカネをかけないためだった◆美幌町も老朽化した建物を多く抱える。解体するにも多額の経費がかかるため、片付かない。倉庫などに使用している施設も多いが、かなりの傷みも見られる。いつまでも使えるわけではないので、いずれまとまって処分する必要に迫られる◆新築には補助金など国の制度があるものの、維持に回るカネは少ない。「長寿命化」などという言葉も出ている行政施設だが、必要な修繕や危険防止策は避けられない。これからは「維持の時代」らしい公共事業のカネの使い方が望ましい。  (本多)

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